*Firefox最新版をご利用のお客様へ* ページの背景画像が正しく表示されない場合、こちらをクリックお願いします。

Column

ぶどう畑通信

バックナンバー

20229

〜余市のぶどう畑から〜

写真1.ピノ・ノワール着色始まりました。
写真2.ケルナーではお日様に透かして見ると透明感が出てきました。

当社圃場の気象データで8月23日に有効積算温度が1000℃を超えました。昨年1000℃を超えたのが8月21日でしたので気温はほぼ昨年並みになってきました。ちなみに1998年から2020年の余市町アメダス観測地点で有効積算温度が1000℃を超えた日は9月9日です。今年は昨年より春の気温は高かったのですが7月、8月と昨年ほどの暑さではなく、ここにきて有効積算温度は昨年並みとなりました。
一方8月の降水量は185mm(8/26まで)と平年の114.4mmの6割増しとなりました。雨が多くなってきて、ところどころに病害(べと病)の発生が認められました。これからぶどうが成熟していく大事な時期ですので、農薬の散布をタイムリーに行い、また樹の風通しを良くすることで病害の発生を抑えていきます。
ピノ・ノワールは着色が始まりました。また、シャルドネやケルナーといった緑色のぶどうでは色の変化は顕著ではありませんが、柔らかくなってきました。ぶどうの実にこういった変化が表れてくると収穫の準備を始めます。まずは、定期的にぶどうの実をサンプリングして、その重さや糖度、酸度などを測定し、収穫の時期を決める大事な分析です。8月中旬より分析を開始していますが、徐々に糖度が上がってきて、数字でも収穫が近い事を実感できます。
いよいよ来月には収穫を開始する予定です。今年はスパークリングワイン用のぶどうの収穫でスタートします。スパークリングワインではしっかりした酸度が必要なので、ぶどうを少し早めに収穫する必要があります。と言いますのも、ぶどうの成熟が進むと酸度が低下していきますので、スパークリングワイン用として酸度を確保するため少し早めの収穫となります。
これから収穫までの日々、好天が続くことを期待しますが、そんなに都合よく進むとは思えません。我々は日々ぶどうを見ながら順調な成熟が進むように対応して、素晴らしい秋を迎えたいと思います。

(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)

バックナンバー

ページの先頭へ

ページの先頭へ