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ぶどう畑通信

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20228

〜余市のぶどう畑から〜

写真1.ケルナーの垣根の摘芯後の状況。垣根の上端よりも新梢が延びていましたが、摘芯を行い、高さを切り揃えました。
写真2.ケルナーの実も大きくなってきました。

6月26日には4品種の先頭を切ってシャルドネが開花しました。その後はピノ・グリ、ピノ・ノワール、ケルナーと順に開花していきました。そして7月上旬には4品種とも満開となり、7月24日には小豆大の可憐な実を結んでいます。
萌芽まではピノ・グリが一番遅かったのですが、開花の時点ではシャルドネに続く速さとなっています。ぶどうの品種ごとに果皮の色や大きさ、香りも違いますが、生育のスピードも品種によっていろいろ違っているようです。
これからあと1か月もするとヴェレゾンを迎え、ピノ・ノワールの果皮は着色し始めます。白ぶどうの果皮の色は明確に変わることはありませんが、“水が回る”という言葉の通り、果粒の水分が増えたように柔らかくなり始めます。
ぶどう果粒が急激に成長するこの7月ですが、気温は低めに推移しました。先月号で気温の低い6月と記載しましたが、その傾向は続いているようです。例えば7月1日〜7月24日の平均気温は昨年は22.6℃でしたが、今年は21.7℃でした。有効積算気温は傾向としては昨年と同様ですが、少し昨年を下回るようになりました。とは言っても、平年値に比べると随分高いのですけれど。
また7月の気温の低さと同様に日照時間も昨年より短くなり、昨年の約6割となっています。また平年比でも85%と日照時間は短くなりました。日照が少なく湿度が高いと心配なのが病害の発生です。最近は雨模様の日が多く、べと病のリスクが高くなってきています。今の健康なぶどうの状態のまま成熟させるために定期的な農薬散布は継続中です。
防除のほかには摘芯の作業も始まりました。あと2か月程度で収穫を迎えます。さぁ準備を始めます。

(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)

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