*Firefox最新版をご利用のお客様へ* ページの背景画像が正しく表示されない場合、こちらをクリックお願いします。
ぶどう畑通信
20224
〜余市のぶどう畑から〜
写真1.ピノ・ノワールの区画と白樺。春を迎え、ぶどうの垣根の金属製の杭の周りの雪が解けてきました。
このように杭や木の周りの雪が解け始め穴のようなものができますが、ツリーホールまたはtree well というそうです。
春の印のような感じがします。
写真2.2022年3月の圃場(2019年植栽畑)の状況
今月より北海道余市からのぶどう通信を再開いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
まず昨年の気象を振り返ってみます。4月1日には圃場の雪がかなり解け、かなりの部分で地面が顔を出していました。その後の気温は平年並みで推移しました。4月中旬にはまとまった降水があり、4月の降水量は130oを超え、平年の倍を超える降水量となりました。そのあと5月に入ると圃場の4品種(ピノ・ノワール、ケルナー、ピノ・グリ、シャルドネ)で芽が膨らみ(萌芽)始め、5月下旬頃には全品種で展葉を迎え、畑全体が活き活きとしてきました。5月の降水量は多くなかったものの、曇り空の多い、すっきりとしない日々が続きました。
それが6月に入ると気温が高くなり、6月11日には最高気温が30℃を超えました。高温に加え乾燥した日々が続き、ぶどうは順調に生育し、6月下旬には開花を迎えました。
7月も高温が続き、月平均気温が平年より約3℃も高くなりました。また乾燥状態も続き、7月の降水量はわずか13oと非常に乾いた夏を迎えました。
8月以降は平年並みの気温となり、降水量も平年並みとなりましたが9月の後半から10月にかけてかなりまとまった降水がありました。
当社の第一弾の収穫はそのまとまった雨が降り出す前の9月20日に開始しましたので、大きな影響はありませんでした。まとめると2021年は適度な降水と高い気温の日々が続き、すばらしいぶどうが収穫できた年と言えます。
今年の1月〜2月にかけて北海道では大雪のニュースが流れ、その様子をご覧になった方もいらっしゃるかと思います。余市では例年に比べ極端に積雪量が多くなったという事はありませんでした。数値でみますと平年の最積雪深は109pに対し、今年の最積雪深は123cmと平年より1割以上雪深くなりましたが、昨年と比べると昨年の最積雪深が124pとほぼ変わらずここ余市では「イヤー大変な雪だった」という印象はありませんでした。
昨年は3月でも積雪が50p以上ありましたが、前述のとおり4月1日には雪が解けていました。今年は3月時点でまだ74pの積雪がありますが、昨年と同様に4月の早々には積雪がゼロになるものと思っています。そうなるといよいよ、春の作業が始まります。今年もおいしいぶどうが出来、みんなが笑顔で収穫できることができるようシーズンのスタートに備えます。
今年もよろしくお願いいたします。
(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)