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ぶどう畑通信
20221
〜余市のぶどう畑から〜
写真1.9月の収穫前のピノ・ノワール
写真2.昨年に植栽した畑は、早くも12月27日には50cmほどの積雪となりました。今年伸びた枝のかなりの部分がもう雪の下に隠れました。
2021年は大変お世話になり、ありがとうございました。年初初めてのぶどう畑通信では2021年を振り返ってみたいと思います。
3月の下旬には圃場の雪もほとんどなくなり、春の作業準備に入りました。しかし、4月に入っても雪の降る日があり、いつものとおりではありますが、春は一度に訪れるのではなく、少しずつ近づいてきました。4月中旬になるとかたくりの花が可憐な姿を見せてくれましたが、ちょうどそのころから枝上げを始めました。このぶどう畑通信で以前にも書きましたが、余市では冬の寒気からぶどうの芽を守るために枝は雪の下に埋めます。雪の布団のなかではせいぜい−3℃程度にしかならないので、ぶどうの芽は寒気から守られるというわけです。枝上げとは、その枝を上にあげ、一番下の架線に結び付ける作業の事です。
5月に入ると4品種(ピノ・ノワール、ケルナー、ピノ・グリ、シャルドネ)とも萌芽を迎えました。一方そのころ余市ではさくらんぼの花が満開でした。
次いで5月下旬には若干の時期の差はありましたが、全品種で葉が出てくる展葉期となり、6月下旬から7月上旬にかけて開花の時期を迎えました。開花から間もなく、ぶどうは満開の時期となりました。ぶどうの花は決して派手な花ではありませんが、アカシアのような甘い可憐な香りを漂わせます。
この時期からはぶどうの生育も旺盛になりますが、同様に雑草の生育も旺盛になり、除草作業が大事になります。病害虫に対する防除や除草の作業に忙しい夏の間にもぶどうは生育を続けます。ぶどうはつる性の植物でいろいろな方向に伸びていき、伸びた先に巻きひげで絡みついていきます。そうなるとぶどうの実に日は当たらなくなり、風通しも悪くなり、ぶどうが病害に会いやすくなり、良質のぶどうも取れません。そのためにも夏季剪定や摘芯が必須となります。
そういった作業の結果、9月20日には当社で初めての本格的な収穫をスタートすることができました。10月の中旬には全品種のぶどうの収穫を無事に終えることができました。春からの作業の甲斐があり、良質のぶどうを約9トン収穫致しました。
収穫・落葉後は冬季剪定を始め、積雪が少ないうちに剪定を終えることができました。畑は3月までは白く静かな世界となり、新しいシーズンを迎えます。
皆様にとって2022年が素晴らしい年になることをお祈りするとともに、弊社へのますますのご支援を頂戴できますようよろしくお願い申し上げます。
(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)