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ぶどう畑通信

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北海道のニッカ余市ヴィンヤードから、毎月ぶどう畑の様子を報告します。

20218

〜余市のぶどう畑から〜

写真1.ピノ・ノワールの実。
写真2.トラクターの先に摘芯機を装着。このように摘芯していきます。

7月7日の七夕に少し雨が降りましたが、それ以降20日程度も雨の無い日が続いています。畑の土もかなり乾燥し、埃っぽくなってきました。今年の春にも若干の苗を新たに植えましたが、植栽後にしっかりと潅水したことと、6月中旬の降水のおかげもありしっかりと根を張っているようで、このような水の少ない状況でも元気に生育しています。
昨年までに植栽したぶどう樹たちも順調に生育し、7月初旬にはすべての品種が満開となり、畑の中はアカシアのような甘い香りに包まれました。
これらのぶどう樹は今では結実し、その実が日を追って大きくなり、もうぶどうの房の形がしっかりと見えてきました。
乾燥の影響もあり、現在は病気の兆候は認められません。しかし気温も上がってきたこの時期に降水などで湿度が上がると病気のリスクが一気に大きくなってきます。ぶどうの粒に病気が広まらないように、この時期しっかりとした防除を行っています。
ぶどう樹の生育も旺盛で先月に引き続き誘引作業を行っています。上に伸びたぶどうの枝はすでに一番上の針金を超え、その高さは2mを超えるまでになってきました。このぶどうの枝をそのままにしておくとさら伸び続けていきます。しかし、針金という支えを失った枝は捕まるところを求め、隣の樹にからまったりしてしまいます。養分を枝の伸長ではなく、果実の充実に回すために、さらに枝が混み合って風の流れが悪くなり、病気が発生・拡大することを抑えるために2mを超えた枝は切り取る必要があります。この作業を摘芯といいますが、昨年までは全て手作業で行っていました。炎天下の中、かなりの本数の苗木の摘芯を手作業で行うのは大変な作業であると同時に、時間がかかる作業となります。この時間ロスをなくすために今年は摘芯機を導入しました。トラクターの前面に大きなバリカンを装着したもので、垣根の上部と横部を切り取っていきます。非常に効率的でみるみる垣根がきれいになっていきます。
暑い日が続く余市ですが、街の街路樹のナナカマドの葉が少し赤く色づいてきました。猛暑の中でも確実に秋が近づいてきています。秋の収穫に向けて、もうひと踏ん張りです。

(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)

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