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ぶどう畑通信

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北海道のニッカ余市ヴィンヤードから、毎月ぶどう畑の様子を報告します。

201912

〜余市のぶどう畑から〜

左:剪定を終えたピノ・ノワールの畑
右:雪が積もると、こういったお客様の来場が形となってはっきりと残ります

11月中旬に当社の冬季剪定は終了しました。植栽後、まだ間もないということもあり十分な栄養を樹体内に行きわたらせ、充実した株の枝は長めに残し、あまり充実していない、細い枝しか伸びていない株は少しきつめの剪定(枝を短めに、つまり樹の基部に近いほうで切る)を行いました。こういった剪定を行うことで、来年の新梢が元気に勢いよく伸び、ぶどう樹が今後、何十年(あるいは十何年?)の生育期間中を通して、おいしいぶどう果実をもたらしてくれます。これを期待して剪定を行いました。
ここまでは日本中、あるいは世界中似たような作業ですが、ここから余市ならではの作業があります。剪定のあと、垣根に張り渡している架線を地面に下す作業です。針金を張ったままにしておくと、冬の間積雪した雪の重みで針金が伸びてしまったり、垣根の柱が内側に引っ張られてしまうので、それを避けるための作業です。ほかの地域に比べひと手間多い剪定作業ですが、ぶどう樹を雪で覆うことによって外気が例え氷点下10℃以下になったとしても、雪にくるまれたぶどう樹と芽は0℃以下にはならず、凍害から守られます。冷涼な余市だからこそのぶどうが収穫できますし、雪深い余市ならではの方法でぶどう樹を守っています。こういったところでも、ぶどう栽培は地域の気候と密接な関係にあることがわかると思います。
来年になり雪が融ければ、本年新たに入手した2haの畑にぶどうの苗を植えます。年内には一部の苗木が当地に届きますが、これらは仮植えをし、剪定した樹と同じように雪の中で来年の植栽を待ちます。
しばらくは雪が降りそれが積もったり、雪が融けて地面が再び顔を出すといったサイクルを繰り返しながら、冬に向かっていきます。
ぶどう樹が雪の中でゆっくりできるよう、今年最後の作業を行っていきます。

(ニッカ余市ヴィンヤード 山本)

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