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ぶどう畑通信
北海道のニッカ余市ヴィンヤードから、毎月ぶどう畑の様子を報告します。
20197
〜余市のぶどう畑から〜
左:新たに整地した畑から既存畑と石狩湾を望む。海からの風が心地よい季節です。
右:ピノ・ノワールの開花。まだ2年生なのでワインにはしませんが、ぶどうも可憐な花を咲かせました。
6月を迎えたここ北海道・余市では6月15日、16日にまとまった降雨がありましたが、これらの日以外は晴れの日が続いています。ただ、5月末にあったような猛暑ではなく、風は強いものの、北海道の初夏らしい天候となっています。そういった気候のもと昨年植えたぶどうは順調に生育をしています。また、今年植栽したぶどうも乾燥の影響により生育が少し遅いものの、順次発芽、展葉へとそのステージを変えてきています。
そんな畑の周囲をニセアカシアの甘い香りが覆う季節が訪れました。20年ほど前にも私は余市でワイン製造をしておりましたが、当時も最初の芽かきの頃には畑の周囲にニセアカシアの香りが満ちていました。いまでもその甘い香りを嗅ぐと芽かきを思い出すほど私の中では強く結びついた記憶となっています。ニッカ余市ヴィンヤード社のぶどうはまだ1年生、2年生ですので、まだそれほど芽かきも必要ではありませんが、ニセアカシアの香りでそのタイミングを知り、カッコーの鳴き声を聴きながら芽かきを行い、将来に向けた樹造りを進めています。
当社では今年の1月に同じ余市町内に2haの農地を入手しましたが、この畑も来年の植栽に向けて整地などの準備を始めています。この畑は今までの畑と町道を挟んだ位置にあり、既存の畑を含めほぼ一枚の畑となっています。この畑からは石狩湾を望め、また海からの風が畑一面の空気をフレッシュにしてくれています。こちらの畑は今年中に植栽のレイアウトを決め、来年春には新たにぶどうの樹を植えていくことになります。
この新しい畑も含めた計6haの土地であらたな歴史を築いていきます。これらの畑からワインがうまれるにはまだ少し時間が必要ですが、皆様に楽しんでいただけるようなワインをお届けするべくしっかりと、ぶどうを育てていきます。
また余市町はワイン用ぶどうを始めとしたフルーツの町として有名ですが、さくらんぼの収穫がいよいよ始まりました。濃い緑の葉の中の小さな赤い果実が愛らしいです。
(ニッカ余市ヴィンヤード 山本)