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ぶどう畑通信
20259
〜余市のぶどう畑から〜
写真1. 着色の始まったピノ・ノワール
写真2. ケルナーの樹に止まり、食べごろを見計らっている(?)ヒヨドリ
写真3. アライグマによる食害。人間が食べるとまだ酸っぱくて渋いピノ・ノワールですが、アライグマは器用に食べていきました。
8月になっても、余市の暑い夏の傾向は変わらず続いています。ただ直近での猛暑だった2023年に比べると、若干ではありますが、気温は下がってきています。圃場の気温計のデータで、2023年と今年のそれぞれの8月の最低気温を比較してみると、2023年8月に最低気温が20℃を下回る日は2日しかありませんでした。それも8月下旬の8月27日、8月28日の2日間です。それに引き換え、今年の8月では最低気温が20℃を下回った日は8月21日までの期間にすでに10日となりました。体感としても、夜になるとひんやりした空気を感じられるようになりました。
2023年は夜温が高く、ピノ・ノワールの着色が進みにくいという状況でしたが、今年は夜温が下がっているため、色素生成について、2023年のような苦労は少ないかもしれませんし、そうあってほしいと期待しています。
ぶどう果の生育も順調に経過していて、ピノ・ノワールの果実も8月初旬には着色した果粒を確認することができました。その後順次着色した果粒が増えてきて、8月18日には着色期を迎えました。また同じ時期にはケルナーの果粒も柔らかくなり、べレゾンを迎えました。これからは糖度の上昇、酸度の低下を確認しながら、最高の状態での収穫を迎えます。
しかし、それにはぶどう畑の獣害を防がなければなりません。収穫前の余市地方での獣害でダメージが大きいのは鳥による被害です。NYVの畑のすぐ近くには森があり、そこをねぐらにした小鳥がいて、2023年にはかなりの数量の鳥害が発生しました。その同じ轍を踏まないように昨年は鳥避けネットを購入し、対応しました。今年もそろそろバードネットの登場の時期です。
9月30日には2023年のピノ・ノワールを100%原料としたワイン「エヌ・ワイ・ブイ余市エクスブロア・エディション・レッド2023」を発売いたします。ベリー系の果実や紅茶の華やかな香りの赤ワインです。北海道限定とはなりますが、是非、お楽しみください。
(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)