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ぶどう畑通信
20255
〜余市のぶどう畑から〜
写真1. ぶどう垣根のすぐ横に今年も白いクロッカスが咲きました。春の訪れです。
写真2. このようにぶどう樹・枝を架線に固定していきます。
余市の雪解けも進み、アメダスによりますと4月7日に余市町の積雪量はゼロとなりました。積雪ゼロの実績は2020年以降ほぼ同じような状況で、特に今年が遅いわけではありません。しかし4月の平均気温はというと、2023年は7.6℃、2024年は8.2℃でしたが、今年は6.8℃となっており、例年に比べ少し気温の低い日が続いています。その影響で、ぶどうの芽はまだ膨らんでいません。圃場近隣の桜は4月25日にようやく一部開花しましたし、カタクリの開花も遅く、今年は春の訪れが少し遅いのかもしれません。
気温が上がると急に生育が進みますので、のんびりしているわけにいかず、冬の間架線から降ろし、雪の下で保温していた枝を起こして架線に結びつける作業を急いで進めています。冬の間、架線から外し、降ろしていたぶどうの樹を再び架線に固定する作業は全て人手です。手間のかかる作業ですが、この作業によりこの地のぶどうが寒い冬と雪の重さに耐え、いい良いぶどうになるのでしょう。
ぶどうの枝を架線に固定するのに、ビニールテープなどで簡単に固定する方法もありますが、夏になり生育が進むと、ビニールテープでは重さに耐え切れなくなったり、畑にビニールが残るので弊社圃場では基本的には縄を用いて固定しています。
さて昨年醸造のケルナーとピノ・ノワールですが、ケルナー種はすばらしいケルナーらしい特徴香と爽やかなハーブの香りとすっきりとした酸味を持ったワインとなりました。こちらは近日中に充填予定です。
またピノ・ノワール種はブルゴーニュ樽で貯蔵していますが、カカオのような甘いふくよかな香りが出て、濃い色調を示しています。こちらはもう少し熟成を経て瓶詰に進める予定です。
あと2週間ほどでぶどうの芽も膨らんできて、いよいよ本格的なシーズンです。
(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)