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平成17年12月21日
アサヒビール株式会社

アサヒビールお客様生活文化研究所 親子の「食と健康」意識調査
〜親子で意識の違いはあれど、理想は家族が揃う健康的な食卓〜

 アサヒビール株式会社(本社 東京、社長池田弘一)のお客様生活文化研究所は、『親子の「食と健康」意識』に関する調査を首都圏に在住の中学1〜3年生男女とその母親150組300名を対象に、訪問面接法で実施し、結果をまとめました。

本調査は、当研究所が毎年実施している、『食と健康』意識調査の一環で実施するもので、“中学生の食の実態”と“親子の食に関する意識”の共通点とギャップを把握するため、実際の親子の方を対象に行いました。
 親子の食に関する意識に関しては、子どもの食にさまざまな配慮をしている親と、それに気づかない子どもというギャップは見られるものの、母親の食育意識の高さが知らぬ間に子どもの食への意識に影響しているということや、理想としては親も子どもも家族揃って健康的な食卓を囲むことを望んでいるという結果が得られました。

■「子どもの食」に対する母親の意識
〜 子どもの食をあれこれ気づかう母親と、それに気づかない子どもたち。
   過剰なダイエット意識も母親の心配の種。 〜

今回の調査から、「子どもの食」に対して母親がさまざまな配慮をしていることが分かりましたが、そこには、子どもの食生活を健康で豊かなものにしたいという母親の思いが感じられます。しかしそういった親の配慮に、子どもはなかなか気づかないという現状も同時に浮かんできました。
 まず普段の食事全体について見てみると、母親は食材の新鮮さ、栄養、バラエティなどに配慮して子どもの食事作りをしていますが、子どもはそういった食事を母親が作ってくれていることにあまり気づいていません。(資料(1))
 子どもの性別によって、母親の気遣う内容に違いも見られます。男の子の母親は子どもの好みや食事のボリューム、女の子の母親は油分や添加物・塩分など食事の健康性・安全性を重視した食事をして欲しいと考えています。(資料(2))
 また、母親の食への気遣いとはうらはらに、女の子では「やせたい願望」が7割に及ぶという結果が得られました。
 これに対して女の子の母親は「今の体型をキープしてくれればよい」と考えている人が  7割で、子どもの過剰なダイエット意識が母親の心配の種となっていることが推察されます。(資料(3))
 子どもの食のしつけについての意識を見てみると、母親は「きちんとした姿勢で食事をする」「出されたものは残さない」「いただきます・ごちそうさまをきちんと言う」といったごく基本的なことをまずは重視しつつ、その他にもいろいろな食事のきまりを子どもに守らせたいと考えています。しかしそれに対して子どもは、母親が特に守らせたいと考えている「きちんとした姿勢で食事をする」「出されたものは残さない」「くちゃくちゃ食べない」については5割が注意をしていますが、その他は母親の意識の高さには及ばず、(資料(4))、母親の思いが子どもに伝わっていない様子が窺えます。また、子供の男女別では、食のしつけに関しては女の子の母親の方が厳しい傾向にあることがわかりました(資料(5))。
 最近話題の「食育」について認知している母親の子どもは、非認知の母親の子どもに比べて、食育に関連した食行動の実践率が高いという結果も得られており、例えば「1日1回は家族と楽しく食事」「簡単なものなら料理ができる」といった項目では実践率が10ポイント以上高くなっています。このことから、全体的としては、親子間の食に対する意識ギャップは、大きいながらも、母親の食育意識は知らず知らずのうちに子どもに影響を与え、食に対する前向きな意識や行動を導いているということができます。(資料(6))

■子どもの食意識・行動の実態
〜 お母さんのオススメと子供の求めるアイテムにはギャップが存在!
   お菓子・ドリンクは子供のコミュニケーションツール。  〜

 子どもの食意識と行動の実態を見てみると、母親が子どもに食べて欲しいおやつ・子どもが買い置きして欲しいおやつとして、「果物」と「ゼリー」がともに1位と2位である点は共通しています。しかし、それに続けて子どもが「ガム」「スナック菓子」「あめ」といったいわゆる「お菓子」と言われるものを挙げているのに対して、母親は子どもがこれらを食べることにはあまり積極的でなく、ここに親子のギャップが見られます。(資料(7))また、母親が子どもに飲んで欲しいドリンク・子どもが普段飲んでいるドリンクを見ても、母親が避けたいと考えている甘い飲み物などを子ども自身はよく飲んでいるという傾向があり、母親の思惑とはうらはらに子どもは自分の好きな食べ物、飲み物を自由に摂取しているという現状が窺えます。(資料(8))
 そこで、子どもがこれらを購入する際に重視する点を見てみると、お菓子についても  ドリンクについても、「価格」や「おいしさ」に続いて「話題になっている」ことが重視されています。これは「添加物」や「体によい成分」を重視して子どもの食べ物・飲み物を購入する母親とは異なり、子どもにとってはお菓子やドリンクが友達との「コミュニケーションツール」として購入されることを示していると考えられます。(資料(9)、(10))この傾向は、子どもの性別で見ると特に女の子に強く現れており、女の子の方がより食べ物・飲み物の話題性、デザイン性、おまけなどに敏感に反応していると言えます。(資料(11))
 このように、普段から母親の希望とは異なる食べ物・飲み物を摂取している子どもたちですが、年齢が上がるほどに徐々にその好みも変化し、大人へと近づきます。
 子どもの学年別に理想の食事イメージを聞いてみると、中3では中1、中2に比べ食事の「バラエティ」「品数」「おいしさ」などさまざまな項目への意識が高まり、食への知識や好みが少しずつ深まってきていることが分かります。(資料(12))またドリンクについても、学年が上がるごとに「無糖茶」や「紅茶飲料」といった茶系飲料にシフトする傾向が見えており、好みがオトナ化している様子が窺えます。(資料(13))

■親子の「理想の食事」意識
〜 子供はお母さんの手料理大好き!親子の理想は、家族揃って会話を楽しむ食事。 〜

 これまで見てきたように、普段の食事の場面においては、母親の気遣いが子どもにはなかなか伝わっていないのが現状です。しかし、食事についての親子の理想を見てみると、「3食規則正しく食べる」「バランスよく栄養を摂る」「家の人の手づくりを食べる」「家族揃って食べる」「新鮮なものを食べる」「成長に必要な栄養素を摂る」という6つの項目を、親子ともに5割以上が理想として挙げており、「健康的な食事を、規則正しく、家族で食べる」という理想の食事イメージは親子で共有されていると言えます。(資料(14))また、子ども自身は、母親が作る食事について、栄養バランスやおいしさを始めとして高く評価しており、やはり母親の手料理には愛着を持っている様子が窺えます。(資料(15))
 さらに、母親の食育に対する認知度別に理想の食事を見ると、認知度の高い母親の方が「家族で会話をしながら食べる食事」を重要視するという結果も得られており(資料(16))、食育に対する関心がますます高まる中、今後、家庭で家族揃って手づくりの食事を食べることの重要性が再認識されていくことが予測されます。

■調査概要
調査対象:首都圏に在住する中学1〜3年生男女とその母親150組300名(実際の親子)
調査方法:訪問面接法

調査期間:2005年7月29日〜8月11日


<ご参考資料>

資料(1)〈「普段食べている食事」〉
問(母親向け)   : あなたがお子様に対して、食べさせている食事はどのようなものですか。(複数回答)
問(子ども向け) : あなたが実際に食べている食事はどのようなものですか。

資料(2)〈子ども性別「理想的な食事」〉
問(母親向け)   : あなたが、普段、お子様の食事について心がけていらっしゃること、大切だと思っていらっしゃることをすべてお知らせください。(複数回答)
問(子ども向け) : あなたにとって理想的な食事とは、どのようなものですか。(複数回答)

資料B〈子ども性別「今後の子どもの体型」〉
問(母親向け)   : あなたは、あなたのお子様の体型についてどうお考えですか
問(子ども向け) : あなたは、ご自分の体型についてどうお考えですか。

資料(4)〈「食事のマナー・ルールに対する認識」〉
問(母親向け)   : 食事の時のマナーやルールについて、あなたがお子様に守らせたいと思っていること、日常的に注意していることはどのようなことですか。(複数回答)
問(子ども向け) : 食事の時のマナーやルールについて、あなたが日常的に守ろうとしていること、注意しようと思っていることはどのようなことですか。(複数回答)

資料(5)〈子どもの性別「食事のマナー・ルールに対する認識」〉
問(母親向け)   : 食事の時のマナーやルールについて、あなたがお子様に守らせたいと思っていること、日常的に注意していることはどのようなことですか。(複数回答)
問(子ども向け) : 食事の時のマナーやルールについて、あなたが日常的に守ろうとしていること、注意しようと思っていることはどのようなことですか。(複数回答)

資料(6)〈母親の食育認知別「子どもの食育実践度」〉
問(子ども向け) : 次の中で、あなたご自身にあてはまるものをすべておしらせください。

資料(7)〈「子どもが食べたいお菓子・食べて欲しいお菓子」〉
問(母親向け)   : あなたがお子様に食べさせたいと思うお菓子や軽食はどのようなものですか?現在食べさせているものも含めて、次の中からすべてお知らせください。(複数回答)
問(子ども向け) : あなたが、食べたいお菓子や軽食はどれですか。現在、食べているものも含めて、次の中からすべてお知らせください。(複数回答)

資料(8)〈「子どもが飲みたいドリンク・飲ませたいドリンク」〉
問(母親向け)   : あなたがお子様に飲ませたいと思っている市販のペットボトル・缶・紙パックなどの容器に入っている飲料や食品を次の中からすべてお知らせください。(複数回答)
問(子ども向け) : あなたが普段飲んでいる市販のペットボトル・缶・紙パックなどの容器に入っている飲料や食品を次の中からすべてお知らせください。(複数回答)

資料(9)〈「子どもが食べたいお菓子・食べて欲しいお菓子」〉
問(母親向け)   : あなたがお子様に食べさせたいと思うお菓子や軽食はどのようなものですか?現在食べさせているものも含めて、次の中からすべてお知らせください。(複数回答)
問(子ども向け) : あなたが、食べたいお菓子や軽食はどれですか。現在、食べているものも含めて、次の中からすべてお知らせください。(複数回答)

資料(10)〈「ドリンク購入重視点」〉
問(母親向け)   : あなたがお子様のお飲み物を購入する際に重視する点はどれですか。(複数回答)
問(子ども向け) : あなたがお飲み物を購入する際に重視する点はどれですか。(複数回答)

資料(11)〈子ども性別「ドリンク購入重視点」〉
問(子ども向け) : あなたがお飲み物を購入する際に重視する点はどれですか。(複数回答)

資料(12)〈子ども学年別「理想的な食事」〉
問(子ども向け) : あなたにとって理想的な食事とは、どのようなものですか。(複数回答)

資料(13)〈子ども学年別「最も摂取した飲料」〉
問(子ども向け) : あなたが好きでよく飲む市販のペットボトル・缶・紙パックなどの容器に入っている飲料を次の中からひとつだけお知らせください。

資料(14)〈「理想的な食事」〉
問(母親向け)   : あなたが、普段、お子様の食事について心がけていらっしゃること、大切だと思っていらっしゃることをすべてお知らせください。(複数回答)
問(子ども向け) : あなたにとって理想的な食事とは、どのようなものですか。(複数回答)

資料(15)〈「子どもの母親の料理に対する評価」〉
問(子ども向け) : お母さんが作ってくださる食事についてあなたはどのように思われますか。

資料(16)〈母親食育認知度別「理想的な食事」〉
問(母親向け)   : あなたが、普段、お子様の食事について心がけていらっしゃること、大切だと思っていらっしゃることをすべてお知らせください。(複数回答)



 2005年ニュースリリース一覧