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ニュースリリース

平成16年9月9日

アサヒビール(株)未来技術研究所・ポリフェノール研究グループが、
平成16年度日本果汁協会技術賞を受賞

リンゴ・ポリフェノールの成分解析に関する研究成果が評価される

アサヒビール株式会社

 アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 池田弘一)のR&D本部未来技術研究所による『リンゴ由来のプロシアニジン類の生理機能性および成分解析』に関する研究成果が、社団法人日本果汁協会が開催する第47回果汁技術研究発表会において平成16年度日本果汁協会技術賞を受賞しました。
 授賞式および受賞者講演は、9月9日(木)に東京都内にて開催されました。

 (社)日本果汁協会は、調査や研修、情報提供などさまざまな事業を通じて果汁産業の安定的発展を目指す団体で、現在138の企業や団体が加盟しています。果汁技術研究発表会は、会員や大学、国公立研究機関等の最新の研究成果を発表するもので、今回は、庄司俊彦らアサヒビール(株)のポリフェノール研究グループがまとめた研究成果が果汁・果実 飲料の研究と技術の発展向上に顕著な功績があったとして「日本果汁協会技術賞」を授賞することになりました。

 ワインやお茶などの食品に含まれることで知られるポリフェノールは、さまざまな機能性が認められ、健康への有用性がひろく知られてきています。アサヒビール(株)では、創業以来リンゴ果汁事業に携わってきたニッカウヰスキー(株)とともにリンゴの機能性に関する研究を進めており、これまでにリンゴ由来のポリフェノールがコレステロール・中性脂肪 低下作用、抗アレルギー作用、抗酸化作用、抗う蝕作用、消臭効果、メラニン生成抑制作用などさまざまな機能性を有することを確認しています。
 今回授賞の対象となったのは、ポリフェノールの活性成分と考えられるプロシアニジン類を解析し、その構造を明らかにした研究です。ポリフェノールの機能性研究や安全性評価においては有効成分の特定や分離が必要ですが、プロシアニジン類は、構成ユニットの種類や結合位置の組み合わせによって多数の異性体が存在し、その構造の複雑さから解析が遅れている成分でした。アサヒビール(株)のポリフェノール研究グループは、リンゴ由来のプロシアニジン類を効率良く分離する手法を開発し、さらにその中からリンゴ由来プロシアニジン類としては初の報告となる6成分を分離、精製、構造解析することに成功しました。これによって、今後プロシアニジン類の機能性や成分特徴をより明確にしていくことが可能となります。またリンゴ以外のプロシアニジン類の解析研究への応用も期待されます。

 ニッカウヰスキー(株)ではリンゴの幼果(未熟果)からポリフェノール成分を抽出する技術を確立しており、『アップルフェノン(R)』の商標で1995年から食品や化粧品などの機能性原料として販売を行なっています。2001年以降、こうした研究・事業を引き継いでいるアサヒビール(株)では、健康機能を多面的に研究、解明していくことで、機能性素材としての有効性をさらに高めていきます。



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