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平成16年2月24日

「挑戦と創造」によるグループの新たな成長をめざして、
「第2次アサヒビールグループ中期経営計画」を策定
2004年〜2006年の3年間でグループの成長構造を構築
アサヒビール株式会社

 アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 池田弘一)は、将来に向けたアサヒビールグループの強力な成長を創造し、お客様の信頼と満足を高めていくために、「挑戦と創造」を共通の価値観とした「第2次アサヒビールグループ中期経営計画」を策定しました。

 今回策定した「第2次グループ中期経営計画」は、2000年から取り組んできた「第1次グループ中期経営計画」に続くものであり、2004年から2006年までの3年間を実行期間として、「第1次グループ中期経営計画」の成果をさらに加速させていくとともに、未達成の課題の早急な解決、及び、新たな経営課題への中期的な取り組みを通して、アサヒビールグループ全体の新たな成長構造を構築し、変化の激しい経営環境の中で、確実な躍進をめざすものです。
 中期経営計画の最終年度である2006年の「グループ中期ビジョン」を定めるとともに、その達成方針として「グループ中期経営方針」を新たに策定し、事業構造の変革、組織体質の変革により、成長性溢れる新しいグループづくりに取り組みます。

1.グループ中期ビジョン

成長性溢れる新しいアサヒビールグループに向けて
お客様満足の徹底、事業構造の変革、
革新を賞賛する企業風土を追求し、『活き活き挑戦企業』を実現する

 アサヒビールグループは、進化するお客様に目線を合わせて、信頼と満足の拡大をめざし、魅力あふれる商品の提供や、心のこもった行動をグループ全体で展開していきます。
 事業構造面では、既存分野の強化に加えて、将来的な成長が期待できる分野へ積極的に進出し、グループの新たな成長構造を構築します。これらを確実に達成していくために、グループ力を結集した体制の確立、収益性の向上、積極的な投資、組織体質の変革などに取り組み、成長性溢れる『活き活き挑戦企業』を実現します。

2.グループ中期経営方針

(1)国内酒類事業は、収益性を重視するとともに、成長分野に重点的に経営資源を投入し、売上の拡大を図りながら、利益の確実な増進を達成する。

(2)国内飲料事業は、事業構造の変革、収益力の飛躍的な改善を実現するとともに、商品開発力・営業力の強化、他社とのアライアンスなどにより、磐石な経営基盤の構築と事業規模の拡大を達成する。

(3)食品・薬品、海外事業は、収益構造の改善を図るとともに、将来の成長に向けた新しい事業・商品・技術の開発や、新しい地域・市場の開拓を通じて事業規模を拡大する。

(4)サプライヤー系、機能支援系会社は、各分野における競争力を確保し、品質・コスト面でのグループ競争力の向上に貢献することを前提に、抜本的な構造改革を図る。

 アサヒビールグループ全体の事業構造を「利益ある成長」の観点から見直し、成長性と効率性に優れたグループ経営を実現します。
 収益性の向上と総資産の圧縮により、資本効率を高めるとともに、キャッシュフローの最大化をめざします。創出されるフリーキャッシュフローは、将来的なグループの成長を支える戦略的な投資に振り向け、事業構造の変革による新たな成長を図るとともに、株主還元の拡充や、金融債務の一層の削減による財務体質の強化を図ります。

3.グループ業績目標
 中期経営計画の最終年度である2006年の連結業績として、以下の収益目標をめざすとともに、自己資本利益率(ROE)10%超を実現し、企業価値の向上を図ります。
 ・売上高 1兆6,600億円 (2003年実績対比119%)
 ・営業利益 1,150億円 (       同対比146%)
 ・経常利益 1,100億円 (       同対比156%)
 ・当期利益 500億円 (       同対比216%)

4.主な取り組み課題
(1)事業構造の変革
 中期経営計画を具体化するためのスローガンを「変わる・変える」として、全ての事業構造の見直しを行います。総合酒類事業、飲料事業、食品・薬品事業、海外事業については、新たな成長戦略に積極的に取り組むとともに、バリューチェーン全体の見直しを図り、「利益ある成長」に資する全体最適化を追求します。
 中核となる総合酒類事業の成長性と効率性の向上を早期に図り、グループ全体の競争力の源泉として、飲料事業、食品・薬品事業、海外事業への戦略的な投資に振り向けます。こうした事業ポートフォリオの変革を通じて、グループの新たな成長構造を構築します。
 サプライヤー系、機能支援系事業については、各分野における優位性を強化するとともに、グループ全体におけるコスト競争力の向上を図ります。
 これらの事業構造の変革を実現することにより、2006年の連結業績目標における事業別の売上構成比は以下のガイドラインとなります。

 【事業別売上構成比】
 ・酒類事業 72.3%(1兆2,000億円) (2003年実績79.0%)
 ・飲料事業 18.1%(  3,000億円) (    同実績13.5%)
 ・食品薬品事業 3.0%(    500億円) (    同実績 1.6%)
 ・海外事業 3.0%(    500億円) (    同実績 0.9%)

(2)組織体質の変革
中期経営計画の実行と達成に不可欠な組織能力の強化を図り、「人材育成」と「実力主義」を両輪とした「革新を賞賛し、活き活きと挑戦する企業風土」を醸成するために、個人の能力・成果を重視した人事制度、賃金制度を新たに導入します。変化に立ち向かい、成果を上げ、能力的に成長した社員を高く評価し、それに報いる制度・仕組みを導入することにより、グループ全体の組織的な活性化を進めます。
 社員の能力的・精神的な成長と、スキルや能力を十分に発揮できるキャリア形成を支援し、「元気に挑戦する組織」として、グループ全体の競争力を強化するために、新しい教育制度を導入します。
 これらの組織体質の変革を通して、グループ全体の精鋭化を図るとともに、スキルや能力の内部流動性を高めていきます。
 また、中期経営計画の実行における経営層の強力なリーダーシップを発揮するために、達成方針や実行計画に対するグループ会社代表、並びに、アサヒビールの取締役や執行役員のコミットメントを一段と強化し、経営主導による中期的な課題解決と、グループ全体の新しい価値観の形成を図ります。

5.個別の取り組み課題
(1)グループ商品開発体制の確立
  グループに新たに蓄積されたニッカウヰスキー、協和発酵、旭化成などの固有技術と、アサヒビールやアサヒ飲料の技術の結集により、お客様の進化に対応したニューカテゴリー・ニュープロダクトを提案する独創性にあふれた新商品開発体制を確立します。

(2)グループ営業体制の強化
 アサヒビール、アサヒ飲料、アサヒフードアンドヘルスケアなど、事業会社の各分野における強みを発揮し、お客様や市場の変化に迅速に対応するシナジー型の営業体制を確立するとともに、アサヒフィールドマーケティング、アサヒ生ビールサービス、フルハウスなど、営業支援会社のグループ内での横断活用を強化します。

(3)グループSCM体制の強化
 アサヒビールグループの事業拡大に伴い、市場品質の一層の向上をめざし、グループ単位でのサプライチェーンマネジメントの強化・最適化を推進します。

(4)グループ海外事業体制の確立
 中国、アジアを中心に展開しているグループ海外事業の更なる成長と収益構造の確立を図るとともに、新たな成長に向けた事業開発を推進します。

(5)グループ研究開発体制の確立
 酒類事業、飲料事業、食品・薬品事業における横断的な研究開発体制を強化し、各社の固有技術を活用して、将来性の高い素材開発、及び新規事業開発を推進します。

(6)グループ全体のコスト競争力の向上
 グループ全体の視点からコスト構造を抜本的に見直し、販促費の変動費化や限界利益の向上などにより、経営環境の変化に柔軟かつ迅速に対応できる仕組みを導入します。

(7)グループ全体の社会的信頼の向上
 社会の一員としての自己責任を徹底し、高潔な企業活動を通じて、グループ全体の社会的信頼の向上に取り組みます。安全・安心の万全な品質保証、地球視点での環境保全、法令や社会規範の遵守、迅速かつ的確な情報開示、地域社会との共生など、グループ内の推進体制(CSR委員会)を強化し、これらを総合的に推進します。



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