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■中華料理のマナー
大皿料理が並んだ食卓を大人数で囲むことが多い中華料理。これは、ひとつの料理を同席者で分け合うことで、より深い人間関係を生み出すことこそ、お客さまへのもてなしと考えているからなのです。そのため食事中のマナーも和食や洋食ほど厳密ではありません。食べ方や飲み方は、比較的、自由に楽しむことができます。 |
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■中華料理のテーブルセッティング
テーブルセッティングにしても、西洋料理と比べるとかなりシンプルです。箸を縦に置くのが中国式。しかし日本にある中華料理店では、日本の風習にあわせて箸を横に置くお店もあります。なおナプキンは着席して、いきなり手にするのはマナー違反。全員が着席して、ホストや主賓の挨拶が終わってはじめて手に取り、ひざの上に広げます。
このように中華料理の席では、人間関係を大切にするがゆえに、同席している人に不快感を与えないよう注意が必要なのです。 |
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■紹興酒、老酒とは
中国酒には約二千年の歴史があり、漢方薬を用いた薬用酒、華やかな実を入れて作った果実酒など種類も豊富です。中でも日本でも有名なのが紹興酒、老酒。どちらも三年以上熟成させた同じお酒で、特に紹興地区で作られたものを紹興酒と呼びます。 |
■中国酒の飲み方
料理をいただく前に、もちろん乾杯をするのですが、中国では乾杯は一度きりのものではありません。食事中に何度も繰り返し乾杯をします。
そして紹興酒、老酒の飲み方としては、小さな杯で飲むことが一般的。小さい杯ですが、右手で持ち左手を添え両手でいただきます。一口で飲み干さず、少しずついただくのが一般的です。
また相手にお酌をする場合、杯の酒が1/3以下になった頃をタイミングとして、両手で瓶を持ってすすめてください。逆にお酌をされた時は、杯を胸の高さまで持ち上げてついでもらうのがマナーです。 |
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■ターンテーブルの回し方
ターンテーブルは原則として時計回りに回します。自分が取り分けたら、左隣の人にゆっくりと回します。ただし誰かが取り分けている最中に回してはいけません。また食事中、誰かがテーブルを逆回転に回してしまったら、気がつかないふりをして逆回転を続けましょう。
ちなみにこのターンテーブルは、日本で生まれたもので、今では中国国内でも主流となっています。ただし、伝統的な高級店の一部では、ターンテーブルを用いない場合もあります。 |
■最初の取り分け
大皿はターンテーブルから下ろさず、サーバーを使って取り分けます。取り分ける時には、全員に均等に分けられるよう気を配りましょう。取り分けの順番は主賓か一番目上の人を優先に。なお取り分けられた料理が手もとに来ても、全員に行き渡るまで、料理に手を付けてはいけません。
そしてターンテーブルが一回りして料理が残っている場合は、おかわりも自由です。 |
■取り分けは座ったまま
料理の取り分けをするのは、料理が自分の前に来てからがマナー。加えて、立ち上がって取り分けるのはマナー違反です。そして取り分けた後、サーバーはターンテーブルからはみださないように戻しておくこと。 |
■取り皿は一品一枚
取り皿は新しい料理ごとに取り替えましょう。前の皿の味と混ざってしまい、味のバランスが崩れてしまってはもったいないので、まめに変えてください。円卓に新しい皿がなくなりそうと気付いたら、お店の人に一声かけることも忘れずに。 |
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■前菜
くらげ、棒棒鶏など盛り合わせられているものは、すべて均等に取り分けること。好きなものだけたくさんとるのはマナー違反です。 |
■スープ
器はテーブルにおいたまま、ちりれんげですくって食べます。大きな具材が入っている場合は箸を使ってもかまいません。そして何より器に口をつけて飲むのはマナー違反です。 |
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■上海蟹
手でしっかりと押さえて、右手で甲羅を開きます。そしてお腹を半分開いて、両手で胴体を縦半分にちぎります。そこから専用フォークで身をかき出していただきます。 |
■殻つきエビの煮込
左手でエビの頭をおさえ、右手の箸で殻をむきます。難しいようなら両手を使ってむいてもかまいません。その場合、汚れた手はフィンガーボールで片手ずつ洗い、ナプキンで拭きましょう。
またエビがぶつ切りになっている場合は、殻ごと食べて、後から出しても構いません。ただしその際は、口元を隠して箸か手で取ります。
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■北京ダック
小皿の上に包む皮を広げます。そして皮にタレをぬり具とネギを中央において、真ん中を軸として、左から右へ重ねるように折っていきます。箸でできればいいのですが、手でもかまいません。具を包み込めたら、それを手で持っていただきます。なお具がこぼれないよう、袋の口を上にして食べます。 |
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■湯麺
日本でお馴染みのスープ付きの麺類ですが、音をたてて食べるのは原則的にマナー違反です。麺は、一旦、ちりれんげの上に一口で食べられる量だけ乗せてからいただきます。スープを飲むときは、一度、箸をおいて、右手にちりれんげを持ち替えていただきます。 |
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■中国茶の飲み方
中国料理は油を使った料理が多いので、脂肪分解能力に優れた中国茶は、油を洗い流し、口の中をさっぱりさせてくれる重要なパートナーです。
中国茶は大きな急須で出てくるので、自分でついで飲みます。その際、必ずポットのふたを手で押さえます。そして自分のお茶だけでなく、隣の人のお茶も入れてあげましょう。
なお急須の中にお湯のおかわりが欲しいときは、ふたをずらして乗せるか、引っくり返してのせるのが、おかわりの合図になります。 |
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■食中茶と食後茶
ちなみに中国茶には、ワインのように食事中と食後で、それぞれ適したものが存在します。代表的なものとして、食事にあうのが烏龍茶、食後にあうのがジャスミン茶です。 |
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コースといえども中華料理は、大皿料理を取り分けて食べるのが特色です。まずは、出された料理の盛り付けを見て楽しみ、次に自分の小皿にとって、味わいましょう。なおアラカルトで頼む際は、そのメニューが何人前か事前に確認してからオーダーしましょう。 |
■前菜
くらげ、棒棒鶏などの冷たいものが出てきます。温かいものが一緒にもられてきた時は、冷たいものから先にいただきましょう。 |
■湯(たん)
スープのことです。フカヒレやツバメの巣など贅沢系のスープが出ます。 |
■主菜
メインディッシュになります。肉や魚などの素材や調理法を変え、何点か出されます。できれば薄味のものから食べると、それぞれのおいしさを満喫できます。 |
■主食
ご飯もの、麺ものなど、食事の締めくくりの品が出されます。 |
■点心
最後は点心。焼売や小包などの軽いものが出ることもありますが、杏仁豆腐、マンゴープリン、フルーツなどスイーツ系が主流です。 |
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